Monthly Pickup Artist
Monthly Pickup Artist 2020/5
Monthly Pickup Artist
Harokkaを彩る旬なクリエイターを毎月紹介し、その活動や人柄にスポットを当てるコーナー。
普段のお仕事や意外な一面、作品への想いなど、気になるクリエイターに注目!
第16回は、様々な色を巧みに操り、幾何学模様や抽象画を描くペインター・パターンクリエイターのMiki Saitoさんをピックアップ!
Q1 絵を描き始めたきっかけはなんですか?
小学生の頃から自然と、漫画やキャラクターの絵を真似て描いていました。
周りの友達も絵を描ける子が多かったので、描いた絵を交換し合うのが好きでした。
中学校で美術部に入ったのをきっかけに、もっとオリジナルの絵を描きたいと思い始め、たまたま額縁の柄を真似て描いたことから模様制作にのめり込みました。
Q2 子供の頃はどんなお子さんでしたか?
自分がこうだったという記憶はあまりないのですが、双子の妹とよく一緒に絵を描いて遊んでいました。
妹も切り絵作家として少しずつ活動していて、今も時々一緒にイベントへ出展しています。
Q3 目標にしているアーティストはいますか?
海外アーティストMichael Kershnarさんの絵が好きです。
Instagram @huskyroundup
スケート関連やストリートアートに近い活動をされていると思うのですが、絵柄が独特で唯一無二のスタイルだと思います。
動物モチーフが多いところも好きです。
模様や柄も取り入れているけれど、あえて不規則な感じが自然体に見えて、自分と違って手描きの良さがしっかりあるところが勉強になります。
Q4 アーティストになっていなかったらどんな職業に就いていたと思いますか?
考えたことがなかったのですが……
会社勤めはやってみて無理だと分かりました。(笑)
毎日同じ時間に同じ場所に行くというのがキツかったので、フリーランスでできる何かを選んでいたと思います。
あとは、ずっと東京に住んでいるので、東京を出てもっと日本各地を巡る仕事をしてみたいです。
Q5 デザインをする中で、特に意識していることはありますか?
模様を作る時は、簡単でいいのでテーマを設定した方が作りやすいです。
タイル風とか和風とか姫系とか。
ただテーマなしで手を動かすだけでも面白いデザインができる時もあるので、時々によってやり方を変え、最低一日一個は素材を作る事を心がけています。
また作品として絵を制作するときは、配色や模様以外のオブジェクトで個性を出すことを意識しています。
今はあえて自分の絵の特徴を理解してもらうために、似たような絵の大量制作を考えています。
Q6 アーティスト活動をされていて、一番嬉しかったことはなんですか?
様々ありますが特に挙げるとしたら、「あんまりこういう絵を描く人はいないよね」と言われたことです。
今思えば皮肉だったかもしれませんが、どこかで見たことがあるような絵を描くのは違うと思っていた時期だったので、作品の良し悪しはさておき、オリジナリティを認められたのかな?と思える言葉で嬉しくなりました。
Q7 デザイン・アート以外の趣味や特技はありますか?
音楽が好きです。
洋楽を中心にUKロックやニュー・ウェイヴ、サイケ、民族音楽、クラシックなど気になった音楽はひとまず聴きます。
特にテクノなど電子系にハマり、単純な音だけなのに、構成次第でいろいろな音楽になる感じがなんとなく幾何学模様の制作に似ていると勝手に思っています。
そういったインスピレーションをもらえるのも音楽が好きな理由の一つです。
Q8 将来の展望や目標はなんですか?
作風の方向性が決まってきたので、Tシャツ等のグッズ制作も通して、自分の絵の存在確立を図っていきたいです。
あとは、音楽関係の仕事をいつかしてみたいと思っています。
ジャケットやポスター、MV等、デザイン面で何らかに関われるようになることが目標です。
夢のまた夢ですが、好きなミュージシャンのデザインを手がけられたら最高ですね……
Q9 クリエイターを目指す方にアドバイスがあれば教えてください。
これは…むしろ私も教えていただきたいです。(笑)
超初期段階の話ですが、いくら闇雲に制作を続けて発表を繰り返しても今の時代SNSで同じことをしている人は五万といるので、工夫してやらないと確実に埋もれますし、結果が出なければモチベーションも下がってしまいます。
そこで、具体的で明確な目標を立てながら活動を続けることが大切だと気づきました。
例えば絵で生活をしたいという目標を立てたら、「◯年後までに〇〇の仕事をもらえるようになる」や「一年以内にネットでの効果的な販売方法を身につける」等、小刻みに具体的な内容の目標を設定すると、その時にやるべきことが明確になってきます。
そして万が一その目標通りにならなくても、目的なくダラダラと制作を続けるより、はるかに実践的で使える知識や技術が身についていきます。
Time is moneyと言いますがまさにその通りで、流行や世の中の流れに特に左右されやすい職業だと思うので、確実に仕事にしたいのでしたら、制作活動に計画性を持たせて時間を有効的に使うことをお勧めします。
あとはクリエイターといっても様々なジャンルがあるので、自分に合う職業は何か、事前準備のようにいろいろ調べておくのもいいかと思います。
私は最初イラストレーターを目指していましたが、作風や得意なこと等からペインター(画家)が向いていると途中で気がつきました。
やってみないとわからないことも多いですが、雰囲気で選んで飛び込むよりは断然賢いやり方だと思います。
Q10 今後Harokkaでやってみたいことはありますか?
まずはデザインを増やすことです……!
そして規則的なだけでなく遊びに富んだ模様デザインも増やしたいです。
あとは木製パネルのキャンバス等に印刷する形で、絵の販売もできたら嬉しいです。
インテリアとして軽い気持ちで絵を飾るという習慣が、もっと日本で広まっていけばいいなと思っています。
様々なジャンルに意欲的にチャレンジしているMiki Saitoさん。
本年度は、7月18日~8月12日まで中国・上海の上海風月舎画廊「日本現代芸術品評会」へ出展。
また、10月14日(水)~18日(日) まではフランス・パリのgalerie JOSEPH minimesにて開催の「10th DISCOVER THE ONE JAPANESE ART 2020 in Paris」へ出展されます。
海外へも活躍の幅を広げ、今後の活動が益々楽しみな若手アーティストです!
※新型コロナウイルスの影響で、出展スケジュールに延期や中止の可能性がございます。ご了承ください。